こんにちは、実は引っ越したおすかーです。引っ越し周りもまあまあネタあるんですが、引っ越したらやりたいな〜と思っていたコンパクトサーバの構築をしたので備忘録兼ねて記事にしておきます。
今回のサーバのテーマ
今まで僕が作るサーバは基本的に既存のメインPCからパーツを使いまわして来ました。なので普通のタワー型ケースに適当にパーツを詰め込んだものでした。現在の構成はCPUがi7 4770で、メモリは16GBほど積んでいたはず。 ですが今回は引っ越しでいい感じの書斎を手に入れました。とはいえ都内のマンションは狭いのでなるべくコンパクトな方が良いです。なので、このようなテーマでやっていくことにしました。
- MiniITXのケースに収まるサイズで構築
- せっかくなのでRyzenを使いたい
- エンコードや、ちょっとした学習用途でグラボを使いたい
- PT3も刺したいし、NICも刺すかも
- ESXiを使って仮想基盤として使いたいからCPU・メモリをそれなりに積みたい
- なるべく安く
これらをすべて満たすコンパクトサーバを設計しました。
パーツを集める
今回集めたパーツ類はこちら。
価格は結構変動するのですが、私が買ったときは総額13万円ほどでした。これだけのもので?ってぐらい安いですね…。こだわった点がいくつかあります。
ケース
今回一番のこだわりポイント。MiniITX用のケースなんですが、骨組みの部分以外はほぼ全部(その骨組みの一部さえも)バラせるのでとても保守がしやすいです。ちょっと側を外すだけなら工具すら不要。そしてこのケースはコンパクトなのに拡張性が高くて、ライザーケーブルを使ってグラフィックボードを縦に設置するスペースも加味すると5スロット分の拡張カードスロットがあります。MiniITXって普通1スロットしか無いのでそんなに必要か…?という話はありますが、今回はMicroATXのマザーボードの中からギリギリ入るものを選定できたので、存分にこの拡張性を活かせますね。
CPU
AMD Ryzen 5 3600 with Wraith Stealth cooler 3.6GHz 6コア / 12スレッド 35MB 65W【国内正規代理店品】 100-100000031BOX
- 発売日: 2019/07/07
- メディア: Personal Computers
Ryzen 5 3600を選定しました。1600AFなどが手に入るうちはそっちのがコスパはいいのですが今は2万円台で6コア12スレッドのスペックのCPUとしてはこれがコスパ良さそうに思います。
マザーボード
ASUS AMD A520 搭載 Socket AM4 対応 マザーボード PRIME A520M-E 【MicroATX】
- 発売日: 2020/08/22
- メディア: Personal Computers
実はこのマザーボードはファームファクタ的にはMicroATXです。しかし今回使っているケースのNR200PはMiniITXまでのサイズにのみ対応。しかし、実際に対応しているサイズは最大244 x 226mmです。そしてこのマザーボードはこのサイズに収まるのです。まじでギリギリですけど。
MiniITXは魅力的なマザーがたくさんあるものの、PCIe拡張端子が少なかったりと拡張性にはやはり難があります。今回は2つ以上拡張ボードを採用したいので、MiniITXのマザーボードでは無理があります。USBなどは使えるのですが、コンパクトに纏めたいのでPCIeが複数ついているマザーボードを採用しました。
メモリ
ADATA デスクトップPC用 メモリ PC4-25600 DDR4-3200MHz 288Pin 32GB × 2枚 永久保証 AD4U3200732G22-D
- 発売日: 2020/05/21
- メディア: Personal Computers
メモリは64GBを積みました。仮想基盤として利用したいのでなるべく多く積んでおきたいですね。Windowsな仮想マシンを作るつもりもあったので多めに積んでおきました。ヒートシンクもついてて良さげです、このAmazonの商品のマイナーチェンジ版だったのかもしれません。ぶっちゃけマザーに刺さるやつで容量あればOKっちゃOK。
SSD
CFD販売 内蔵SSD M.2 2280 NVMe PCI-E Gen.4 x 4(NVMe 1.3) PG3VNFシリーズ 1TB CSSD-M2B1TPG3VNF
- 発売日: 2019/07/05
- メディア: Personal Computers
別に6Gbps出るならSATAでも十分だったんですが、やはりコンパクトサーバなのでスペースを節約したいです。HDDなどを増設するときのことも考えると、スロットは開けておきたいですしね。なのでNVMeなSSDを採用します。注意点としては、SATA接続なM.2 SSDなどを選んでしまうとSATAのポートと排他利用になってしまうのでPCIeバスを利用するものを選びましょう(といっても、どうせケース的に全部使えないんですけど)。
電源
Corsair SF600 -PLATINUM- 600W PC電源ユニット [80PLUS PLATINUM] PS807 CP-9020182-JP
- 発売日: 2018/11/03
- メディア: Personal Computers
SFX電源を買いました。このサイズで600Wまで出るので安心して使えますね…すごい。
グラフィックボード
MSI GeForce GTX 1650 D6 AERO ITX OCV1 グラフィックスボード VD7338
- 発売日: 2020/08/28
- メディア: Personal Computers
これは僕みたいにエンコードやらをするつもりがないならもっとお安いもので十分です。とはいえGTX1650も別に強いグラフィックボードではないですのでお安く収められます。値段の割にスペックはよくて、FPSとかでも普通に遊べるんじゃないでしょうか。 コンパクトに収めたかったことや、ケーブルの取り回しなどを考えると補助電源不要なこのモデルが良かろうと思います。
構築
さて組み立てて見た記録です。
ケースめっちゃ小さいですね。まあギリギリMicroATXが入るサイズなのでもっと小さいケースもあると思いますが。
マザーボードを組み込むとき、ケース底のこのフレーム固定パーツと干渉するので取り外しましょう。これがなくても別にガタついたりはしませんでした。
ここで少し反省なのですが、エアフローが悪そうな組み込みになりました。グラフィックボードを付属のライザーケーブルを使って縦置きしたので仕方ないのですが、CPUからの排熱がグラフィックボードにあたります。エアフロー的にはケース底から上に抜けるので一応排気はされますが、よくはなさそう。簡易水冷を本当は採用したかったのですが、サイズが合わずに断念しました。小さいサイズのものを探して夏までに組み込みたいですね。
別にいらないんですが余ってたHDDを刺しました。ゴム足のようなものをつけて電源のフレームに付ける事ができます。これまた斬新…ただやはり熱が心配になりますねこれは。
耐久テストとベンチマーク
熱がやはり心配でしたので、耐久テストをしてみました。OCCTで熱を測ってみた結果、CPU使用率100%の状態で50分ほど経過したところで86度を超えており、ずっと負荷をかけるとヤバそうだなという感触です。やはりRyzen 5 3600は熱いんですかねえ。
せっかくグラボもつけたのでベンチマークをとってみました。
最高画質で遊ばなければ普通にゲームもできそう。2Dとか、そんなに重くないものなら余裕じゃないでしょうかね。コンパクトゲームPCとしても機能することがわかりました。
総評
水冷が採用できなかったこと以外はうまくできたなあと思っています。追加で拡張カードが2枚させる余裕、2.5インチのドライブも2つ追加可能な状態です。Windowsで少し遊んでESXiを入れたところまでしか触れていないのですが、もっといい感じにできそうですねえ。