マグカップの裏

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文庫本サイズのUMPC GPD MicroPC2を買った

こんにちは、おすかーです。 普段リモートワークが中心でなおかつ趣味もほとんどインドアで済むような趣味ばかりな、というよりアウトドアな趣味は長続きしない僕なんですが、昔から軽いPCを買い求めてきました。

ガジェット好きというのもあるんですが、その手のPCを買おうと思うと大体選択肢はLifebookかThinkpadになりがち。そしてオタクなので無論Thinkpadを選ぶみたいな感じです。なので過去に数台Thinkpadを使ってきました。しかし、1kgを下回ると言ってもやはり重い…!

そもそもノマドワーカーのようにガッツリ作業するつもりであるならば、1kgの重量はまぁ許容範囲。しかし、ちょっと手が空いたり、カフェでまったりしたくなったら作業するかもしれないな〜ぐらいの感覚だと1kg近くあるPCというのはやはり重たい。富士通が634gのPCを出しているので、それも魅力的なのだが、先述の通りがっつりそれで仕事するみたいな感じじゃないので高すぎるのは避けたい。わがままな話である。

ちょうどいい端末

1kgが重いならじゃあ何グラムならいいんだという話ですが、そんなもん軽けりゃ軽いほどいいんです。また、専用のACアダプターが必要とかは話になりません。今どきType-CでPD対応じゃないノートPCなんて低価格帯でもない限り新品では出てこなくなってきました。

そういった具合に、ガジェオタなりにわがままがあるのです。

  • 4コア4スレッドは最低でも欲しい…ガッツリ開発しないだろうし…
  • ストレージは1TBあると嬉しいけど、512GBで妥協しても良い。換装できるなら最高
  • メモリは32GB欲しいけど、妥協して16GBでもよい。換装できるなら(ry
  • 重さは軽ければ軽いほど良いが、1kgは絶対に下回っていてほしいし、950gみたいなギリギリじゃんみたいなのは正直持ち歩く気にならない
  • キーボードはまぁ、できればThinkpadみたいなのがいいけど軽いなら許す
  • UbuntuなどのLinux入れるかも〜なので実績あると嬉しい。まぁないならないでどうにかするんですが

と言ったところで発表されたGPD MicroPC2は紆余曲折ありスペックも右往左往したのですが結局下記のスペックが一般的なモデルとして落ち着きました。

ちょうど良すぎる。まず重さ約500g。約というのは、SSDの容量によって数十g程度前後する可能性があるかららしい。500gと言ったら2025年10月時点の最新iPad Airの13インチモデルが617gで、11インチが460gなのでそのあたりの重さである。異常な軽さ。

次にCPUだけど、実はN250だとか色々紆余曲折あったのだけどN300に生産は収束したらしい。これがなんと8コア8スレッド、基本周波数は1.8GHzだけど最大で3.8GHzまでブーストされる。そりゃメインPCに乗っかっているRyzen7系のものなどに比べれば弱いが、モバイルPCと考えると十分すぎる。

メモリは正直妥協点だが、32GB積んでも結局ブラウザが食いつぶすだけであり、バッテリー持ちのことを考えたらまぁ16GBでもいいんじゃない?と思わなくもない。

SSDが512GBなのは正直ちょっとイマイチだなと思った。というか、これは僕が選んだモデルが512GBなだけで、選ぼうと思えば2TBのモデルとかもある。ただちょっと割高なのと、素晴らしいことにGPD MicroPC2はSSDが換装できるらしい。であればまぁ、一旦512で使ってみて様子を見ようというわけだ。

これだけのスペックで、10万円を切っている。欲しい要件を完全に満たしており、発表と同時に購入を決意した。にも関わらず忘れていた。そしてやっと購入に踏み切ったのでレビューしようというのである。

異常にいいスペック

さて、ここまでは僕にとってちょうどよかったところを書いた。ここからは「そこまでせんでええのよ」と思ったところをかいつまんでみる。

  • 4Kモニター3枚まで画面出力ができる
    • いらんて。でもまぁ4K出力ができるのは嬉しい。3枚も出力しないと思うけど。
  • LANが2.5Gbps
    • いや嬉しいけど…
  • Retinaディスプレイ
    • これはちょっとうれしい
  • タブレットみたいに変形し、マルチタップに対応しているのでタブレットとして使える
    • まぁタブレットを別で持ち歩く必要もなくなる…なら嬉しいのだが、アプリ側の最適化がどうかという話がある

開封の儀

というわけで届いたもの。

あんまり見慣れない梱包材ですが、海外発送でも大丈夫そうなしっかり梱包。箱の時点で文庫本と比べてこのサイズである。

中身もご覧の通り、文庫本よりちょっと大きい程度。

セットアップ

色んな人のレビュー記事でも書かれている通り、イマイチな点が3つ。

というわけで一通りの動作確認が終わったらWindows 11をクリーンインストールします。

Windows 11のクリーンインストール

特に難しいことはないのだが、Microsoftが配布しているイメージからインストールするとドライバが足りないのでタッチパッドWi-Fiアダプタが動作しない。したがって別のPCでドライバを用意しておいてそれをインストールした。なお常に画面が横になる(ディスプレイの標準がPCみたいな向きではなくてタブレットのような向きなのだろう)。とはいえ、インストール用のスクリプトを走らせればあとは放置するだけでよくスムーズだったので問題なし。

あと、Rufusを使うと憎きMicrosoftアカウントでのログインを無効にしてローカルアカウントでセットアップが可能。これもそうすることを進める。

このときに初期パーティションが謎に分割されているのを直す必要がある。まあそのままがいい人がいるならそのままでよいが。

指紋認証周りのトラブルシューティング

なんか不調だったのだがXや先行者のブログを読み下記のようなことを行った。

  • 指紋認証をセットアップ
  • バイスマネージャから指紋認証バイスを削除
  • 削除したやつのドライバだけを単体でインストールする
    • MafpWinbioDriver.inf というのを探して右クリックしてインストール
  • 再起動
  • 指紋の再登録
  • サインインオプションからサインインに外部デバイスの使用を許可して再起動

といった具合。なお、これは先述のクリーンインストールとドライバの再セットアップを行っても再現した不具合であった。何だというのだ。多分、ドライバのインストール順に依存するなにかがあるんじゃないかと思っている。

雑感

全体として、満足の行く出来ではある。そもそも購入時にAliexpressにあるGPD公式ストアから購入した上クーポンまで利用したものだから、関税を取られても79000円ぐらいだったのだ。N300モデルでSSD500GBとなると、Amazonだと95000円なので16000円安く変えたことになるし、先述の富士通の製品などは20万円以上するのだ。そう考えると面白いおもちゃがこの値段で手に入ったのは満足するべきであろう。しかしまぁ、不具合があったときの対応は確実にAmazonで購入したほうが楽であるし、平常時でもポイントが2000ポイント以上つくので、今にして思えばAmazonで買っても良かった。

また、見た目がバカでかいNintendo DSみたいで面白い。2DS LLとかがこんな具合のサイズ感だったような気がする。ただ分厚さは2cmちょっとあるので、コンパクトといえばそうだけど…みたいな感じ。容積で言えば富士通の製品といい勝負だろうか。

多少残念な部分があり、筐体が妙にツルツルしているのでホールド感が弱いのが気に入らない。滑り止めシールでもはろうと思う。あと、キーボードは想像よりもピッチが狭い。が、その割にうまく入力できるという印象。電子辞書感がある。使ったことないけど。

マウスのスクロールがない(なくはないのだが)のが大変イマイチなので解消できる方法を模索している。マウスの中ボタンだけがあるみたいな状態になっていて、これが非常に扱いづらい。あと、ディスプレイのヒンジが良く言えばしっかりしている、悪く言えば異常に硬い。

当然と言えば当然だけど長文打つのはしんどい。この記事の半分ぐらいはGPD MicroPC2で書いたが、眼の前にまともな執筆環境があるのにこれを使う理由はない。この辺は音声入力周りも併用しつつうまくやれないか考えているところ。codexだのを使ってなにか作るぐらいならできる気がしているが、そうなると今度は画面サイズがいまいちだと思うのでARグラスが欲しくなるのだろう。いずれにせよ、長い事遊べるおもちゃを手に入れたというわけだ。

今後使いながら周りのサプライなどを買っていくと思うので、それらもレビューしたいと思う。

参考